sanairomomi_san氏が2019/4/25に投稿した翻訳記事、SCP-4474は低品質な翻訳として2022/10/20に削除されました。
以下は低品質な翻訳と見なした理由です。なお、一部報告者であるwalksoldi氏による指摘を含みます。
No attempts to remove SCP-4474-2 are to be made.
また、SCP-4474-2を動かさないでください。
文意の取り違い。「SCP-4474-2を除去する試みは行われません。」あたりが妥当かと思います。
SCP-4474-1 is a sapient office lamp, physically unremarkable save for its missing power cord.
SCP-4474-1は比較的有名なメ一カ一が製造した一般的な事務ランプです。また、SCP-4474-1には電源コードが付属していません。
ここでのsapientは「知性を有する」というニュアンスで用いられているものと思います。
claims to be "the God of middle-aged white men named Steve", and that its name is also Steve.
自身を「"スティ一ブ"という名前の中年白人男性の神」であると主張します。
下線部が約抜け。
It is incapable of movement,
SCP-4474-1は移動させることが出来ません。
「移動することができません」かと。
and is able to animate its design to give the appearance of facial motion.
自身の外見を表情をデフォルメした別の外見に変えることが可能です。
文意の取り違い。
以降のインタビューにも誤訳が多数見られます。以下に誤訳と感じた箇所の例を挙げます。
The Glorious and Incredible Hacklord Majestica!
あっ、お前信じられないほど華麗に態度を変えやがったな!
Maybe if you didn't act like such a two, they'd call you something else.
お前が俺みたいに行動しなくなったら、たぶんあいつらもお前のことを[罵倒]っていうだろうが。
Yeah learn some fucking theology you punk-ass son of a bitch.
ああ、そこの[罵倒]神の言うとおりだ。
I'm not stuck to him! He's stuck to me! And when I get off of here me and my 1337 h4xx0r followers are going to hack the shit out of this stupid fucking lamp
好きでこんな奴にくっついてるわけじゃねぇよ!あいつが俺にくっついてきたんだ!俺はこいつと今すぐにでもコイツから離れてぇんだよ!だが、おれの信者がこの[罵倒]ランプをハッキングしようとしてんだよ!
I'll hack your arms right off, just you wait and see!
お前の腕もすぐに切り落としてやりたくなってきた!
Doctor Tribecki pinches the bridge of his nose.
トライベッキ博士はSCP-4474-2の「鼻」をつまむ。
一部の指摘は報告者であるwalksoldi氏のものと重複しています。
No attempts to remove SCP-4474-2 are to be made.
また、SCP-4474-2を動かさないでください。
- No attempt ~が訳抜けしています。
- 後述されている説明によると、4474-2はシールのようなので、動かすというよりも剥がす、除去するの方が適切と自分も考えております。
Under no circumstances should anyone named "Steven" enter SCP-4474's containment chamber following Incident 4474-01.
インシデント4474-01以降、いかなる状況においても"Steven"という名前の職員がSCP-4474の収容室に入ることは許可されなくなりました。
- anyoneが訳出されていないように思われます。
Description: SCP-4474 is a conjoined pair of anomalies, SCP-4474-1 and SCP-4474-2.
説明: SCP-4474はSCP-4474-1とSCP-4474-2の2つの異常物体の複合体です。
- conjoinなので、複合体というよりは結合されたものです、とした方が適切かもしれません。意訳にもとれますが。
SCP-4474-1 is a sapient office lamp, physically unremarkable save for its missing power cord. SCP-4474-1 can communicate in English, claims to be "the God of middle-aged white men named Steve", and that its name is also Steve. It is incapable of movement, though can alter the brightness of its bulb at will despite the lack of a power source. Attempts to remove the bulb have failed.
SCP-4474-1は比較的有名なメ一カ一が製造した一般的な事務ランプです。また、SCP-4474-1には電源コードが付属していません。SCP-4474-1は英語で意思疎通を取ることができ、自身を「"スティ一ブ"という名前の中年白人男性の神」であると主張します。電源がないにも関わらず、SCP-4474-1は電球の明るさを自在に変えることが出来ます。SCP-4474-1は移動させることが出来ません。また、電球を取り外す試みはすべて失敗しています。
- ここにおけるsapientは知性を有しているという意味と思われます。
- save for~のニュアンスを含められていないように思われます。
- and that~以降が訳抜けしています。訳すと「"スティ一ブ"という名前の中年白人男性の神」であり、その名もスティーブであると主張しています。などでしょうか。
SCP-4474-2 is a sapient acrylic sticker printed with a standard yellow smiley face design, affixed to the conical shade of SCP-4474-1. SCP-4474-2 can communicate in English and a language it calls "1337", and is able to animate its design to give the appearance of facial motion. SCP-4474-2 claims to be "the God of 1337 h4xx0rs" and refers to itself by many melodramatic and exaggerated names.
SCP-4474-2はSCP-4474-1のランプシェ一ドに貼り付けられた、一般的な黄色のスマイリ一フェイスが描かれたアクリルステッカ一で、知性があります。SCP-4474-2は英語とそれが"1337"と呼ぶ言語で意思疎通を取ることができ、自身の外見を表情をデフォルメした別の外見に変えることが可能です。SCP-4474-2は自身が「1337 h4xx0rs」の神であると主張し、自身に対して言及するときに多くの誇張された名前を用います。
- 知性があります、というよりは有しています、の方がクリニカルトーンに沿っているように思えます(好みの問題になりますが)
- animateはアニメ調の、と訳す方が適切と思われます。
- melodramaticが訳抜けしています。
How SCP-4474-2 became affixed to SCP-4474-1 is unknown, and neither have been forthcoming on the matter.
SCP-4474-2がどのようにしてSCP-4474-1に付着したのかは現状不明で、SCP-4474-1,2どちらもこのことに関して言及しようとしません。
- forthcomingなので、このことについて積極的ではない、消極的といった意味ではないでしょうか。
The relationship between SCP-4474-1 and SCP-4474-2 is antagonistic, owing to their largely conflicting personalities. As such, attempts at interviews as well as conversations between the two generally degrade into arguments with little provocation.
SCP-4474-1とSCP-4474-2の関係はそれらの性格の大半が食い違うため、敵対的です。それにより、インタビュ一の試み並びに2つのオブジェクト間の会話のほとんどが互いに対する挑発となっています。
次のインタビュー記録はwalksoldi氏の指摘で文意を大きく取り違えられている誤訳が複数存在することが確認できているため、インシデント4474-01の確認を行います。
SCP-4474-2: また[罵倒]が白衣羽織って寄ってきたぜ。
- oh greatの意味が適切に訳出されていないように思われます。この場合は皮肉と思われるので、あーあ、最悪だな、などと訳すのが適切でしょう。
- 寄ってくる、に対応する語が原文中に無いように思われます。
- lab coatから始まっているので、白衣(実験着)姿の馬鹿野郎だ、という風な順番で訳してみても良いかもしれません。
SCP-4474-2: I can see everything! I've hacked all your cameras, I know where you live!
SCP-4474-2: 全部見えてるよ!俺はこの近くのカメラ、全部ハッキングしたからな。お前の住んでるとこだって知ってるぜ!
- all your cameraと言っているので、ハッキングしたのはyou、ここではヘンズビー氏のカメラと思われます。
SCP-4474-1: 俺たちは自分で見たいと思ったもの全部見ることができるからな。例えばそうだな…今、お前が見ているランプと…コイツが俺からは見えている。
- that's whyで、そういうわけで、という意味と思われます。
- 思う、に該当する単語がないので、見たいものは全部見れる、と訳しても良いかもしれません。
SCP-4474-2: What the fuck did you call me?! You come over here and say that, you piece of shit!
SCP-4474-2: お前今なんつった?!お前今ここになってそんな戯言吐くのか?!
SCP-4474-1: I'm already at the maximum level of "over here".
SCP-4474-1: こっちはもう限界だっての。
SCP-4474-2: Alright that's it!
SCP-4474-2: それはこっちのセリフだこの[罵倒]!
- 文意を大きく取り違えているものと考えられます。
訳案
SCP-4474-2: なんてこった、俺のことなんて呼んだ?ここに来てそんなこと言ってよお、お前はクソ野郎だな!SCP-4474-1: もう俺が「ここ」の最大レベルまで来てんだよ。
SCP-4474-2: 結構だ、いい加減にしろ!
まとめ
誤訳以外にも、全体的にクリニカルトーンに沿っていない文章が散見されました。加えて、walksoldi氏の指摘にあった、罵倒の表現が全て適切に訳出されていませんでしたし、そのような言葉を含む部分は適切に訳出されてない部分が多かったです。この訳が投稿された当時のrevを確認しても同様でした。よって、この翻訳記事は翻訳投稿ガイドにおける「あまりにも多い誤訳」に該当すると思われます。