今回のポストについては、前回のスレッドで上がっている通り、サイトルール:2.議論:5.個人攻撃 並びに 7.煽りに反するものですね。
そして、これから処分の決定をディスカッションするにあたっては、過去のスタッフがアクションを取らざるを得なかった箇所を振り返る必要があります。
さて、今回のスレッドにおいて、議論の中心とするべき点は前回のIkr氏の以下の部分です。
処分の重さについてですが、過去の「警告」は新ルール施行の2016/11/1以前の出来事であり、それを踏まえて「1回目の警告処分」とするか、或いは本件を"重大な違反"と考えるならば「即時の短期BAN(24h)」のいずれかが妥当です。
なお、今回は新ルール施行前の警告(処分としての注意ですね)を継承した上で、二度目の警告によるBANという風に解釈することもできため、選択肢にこれを追加します。
新旧サイトルールについて。
新ルールにおいては、これまで処分としての警告は、今後をサイトルールを違反した場合にはBANを持って対処することを、オフィシャルに通知するために使ってきました。
また旧ルールの処分としての注意と現行ルールの処分としての警告に互換性がありませんね。二度目の警告によるBANという風に解釈することは困難です。
したがって、今回の対応として取れるのは1回目の警告処分あるいは、即時の短期BANであると思います。
なお、即時のBANは短期間の複数回のモデレーションの内容が攻撃的な発言に対するものであって、改善が見込めないというスタッフの協議の上で判断して行なったという前例がありますね。したがって、直前の注意やモデレーションが本件と時間的にも内容的にも関連性が強い場合は、即時BANを実施することができると思います。
氏に対する旧サイトルールの処分と、現行ルールの注意の内容について。
まず旧サイトルールでの処分において、すでに挙がっているHoly氏の総まとめポストと、当該スレッドでのikr氏のモデレータポストの2点はいずれも、氏の激越なポストを改善することを指摘していますね。当時はそれだけではなく、自治行為に関する違反行為の指摘もされていますが、今回は関係のない箇所です。したがって、ここでのポストは「過度に攻撃的な発言」に該当するものです。
次に現行ルールでの注意において、これは役に立たない批評のうちの、過度に熱っぽい批評(vehemence critique)です。英語版のO5 Commandでも度々上がるやつですね。したがって、ここでのポストに対する注意は「過度に攻撃的な発言」に該当するものではないでしょう。
以上より、私は、jet氏の以下の前提について疑問があります。この箇所をより深くディスカッションする必要があるでしょう。
同氏は以前に旧サイトルール下での警告処分・現行ルール下での注意処分を受けており、いずれも「過度に攻撃的な発言」が原因となっています。
まとめると、旧サイトルール案件は「過度に攻撃的な発言」、前回の注意は「批評のガイドライン遵守違反(有益ではない批評)」、本件は「過度に攻撃的な発言」であろうと思います。私は直前の注意の理由、及び、内容と今回の違反の関連が時間的にも内容的にも強くないと判断します。
効果的な懲戒アクションについて。
このように複数の選択肢がある中で、いずれの処分を取るべきか決めることは、Ikr氏が前回のスレッドで指摘しているところの今回が重大な違反であるか否かの判断の他に、いずれの懲戒のどのような実施方法が最もサイト環境の維持のために効果的であるかを考慮の上に行うべきです。一般に重くしたところで効果の差が生じないならば、不要に高い処分にする必要はないと思います。なお、同種の処分の重複によって処分が高度化する場合は別です。
また、今回の場合については、重大であるかどうかの判断よりも、何が効果的であるかを判断するとシンプルになると思います。
警告処分に勝る短期のBANの効果は、サイトルールへの無理解への懲戒アクションがあります。具体的にはBANされている間に、サイトルールの再確認を要求もできます。他にも参加が新しいメンバーシップの取り無し(revocation)として短期BANは効果があるでしょう。
ちなみに、過度に攻撃的な発言は個人が改善するかしないかにかかっているために、改善ができないならば、サイト環境の維持のためにはサイトのメンバーシップの取り消さざるを得ません。したがって、改善できない過度に攻撃的な態度に対して効果のある懲戒アクションは永久BANであるでしょう。ただし、永久BANは最も効果的であるものの、実施に際しては制限が大きいです。永久BANは伝家の宝刀であって、あくまで理屈の上では最も効果的であるという話。やはり万能の判断基準はありません。つまりあらゆる処分ディスカッションで効果があるかどうかという判断が強力だというわけでは無いです。重大な違反であるかどうかの方がシンプルな日もあります。
上記の内容に関する他のスタッフの意見を尋ねたいですが、先に結論を述べます。
私は上記のディスカッションから、今回の対応は「1回目の警告処分」で、警告の理由は「個人攻撃、及び、煽り」、警告の内容は「次回フォーラム上で攻撃的な振る舞いを行なった場合、旧ルール上での警告を踏まえた上で、改善が見込めないと判断し、長期のBANを実施する、あるいは永久BANによってサイトメンバーシップを取り消す」とするのが妥当であると思います。
他の選択肢である即時の24h BANや、二度目の警告(注意)によるBANとして判断しなかったというと、以下4点が理由です。
- 以前の処分が旧サイトルールの上のものだった
- 直前の注意の理由、及び、内容と今回の違反の関連が時間的にも内容的にも強くない
- 上二つから複数回のサイトルール違反として即時BANに該当するほど重大であると指摘するのは困難
- 今回は即時の短期BANという懲戒アクションに警告処分以上の効果を認められない。
- 警告や短期BANによらず処分の上で改善が望めない場合は、永久BANすることは納得できるが、その処分は警告でも十分である
- BANの予告通知としての警告を氏に対して行なっていない